マトメージュのブランドミューズを務める本田仁美さん。2014年にAKB48に加入した後、2018年にはIZ*ONEのメンバーとして韓国での活動を開始。現在は日本に戻り、再びAKB48のメンバーとして活動しています。
幼い頃から数々のオーディションや舞台を経験し、内面も外見も素敵な変身を重ねてきた本田さん。そんな本田さんにとって「変化」とはどんなものなのでしょうか。「変わることは怖い」、そんな気持ちを吹き飛ばしてくれるような、本田さんらしい「変化」への向き合い方をお聞きしました。
今の自分を変えるには挑戦するしかない…!
ー本田さんがアイドルとして活動を始めたのは、12歳の時ですよね。どんなきっかけでAKB48に加入したのでしょうか?
小学1年生から6年生までチアダンスを習っていて、もともと人前で踊ることはすごく好きだったんです。チアを習う中で、自分が好きなダンスで誰かを笑顔にできるってすごく素敵だなと考えて、将来もそういうお仕事に就けたらいいなと思っていました。
そんな時にたまたま母からAKB48のオーディションがあるという話を聞いて、芸能界にも興味はあったので、受けてみることにしました。たとえ失敗してもいい経験になるだろうと思って、挑戦しました。
ー当時から「失敗してもいい経験になる」と思えていたのはすごいですね。とはいえ、オーディションはすごく緊張すると思うのですが、当時のことは覚えていますか?
AKB48のオーディションを受けた時は、落ちたなって思いました。すごく緊張しちゃって自分の思いを言葉にできなかったし、手応えも全然ないし、歌も上手に歌えなかったので。でも、ダンスを評価してもらえたのか、結果的には合格できました。
ーその後、2018年にはIZ*ONEのオーディションに参加されています。IZ*ONEのオーディションへはなぜ挑戦しようと思ったのですか?
AKB48に加入して4年が経って、当時の私は自分に全然満足できていなくて悩んでいる時期だったんです。これからどうしていこうか、卒業するべきなのか、とか色々と考えていました。
そんなタイミングで、IZ*ONEのオーディションの話を聞いて。最初は受けるかどうか悩んでいたのですが、スタッフさんが「ひぃちゃんはダンスが得意だし、絶対挑戦したほうがいいよ」と背中を押してくださったんです。だんだん自分でも、今の自分を変えるには挑戦するしかないと思って、オーディションへの参加を決めました。
「安定した自分」を飛び出すのも楽しい
ーいろんな変化を体験されてきているかと思いますが、本田さんにとって今までで1番大きかった変化はどんなことですか?
やっぱり、IZ*ONEに入って活動できたことですかね。大変なことももちろんいっぱいあったけれど、コツコツ努力すれば夢は叶うということを体現できて、自信になりました。
IZ*ONEのオーディションに参加するまでは、性格も全然違ったんです。いつもダラダラしていて、こたつで寝ているのを親によくたたき起こされたり、自転車で通学しなきゃいけないのに車で送ってもらったり(笑)。すごく面倒くさがりな性格だったのですが、韓国の宿舎での生活を通して変わることができたなって思います。
ーそんなに大きくマインドが変わるほどの変化となると、最初は躊躇してしまうこともあったのではないでしょうか。
もちろん躊躇してしまうことはありました。最初にオーディションを受けるかどうか決める時もかなり悩みました。私立の高校に通っていたので、お金がかかるところに覚悟を決めて入学したのに、もしオーディションに受かったら学校をやめなきゃいけないので、両親に迷惑をかけるなって。
言葉もわからない海外での生活への不安ももちろんありました。普段の買い物ですらよく迷う性格なので、たくさん悩みました。
でも、一緒に頑張れる仲間がいたから孤独じゃないし、辛くても自分だけじゃないと思えました。それに、日本でも世界でも変わらず応援してくださるファンの方の存在のおかげで頑張れたと思います。
ー韓国での生活やIZ*ONEでの活動では、具体的にどんなところが学びになりましたか?
大きいのは練習の精度ですね。日本では練習も仕事のスケジュールの1つと考えられていたのですが、韓国ではどんなに朝が早くても夜が遅くても、当たり前のように毎日練習が入っていて、意識が変わりました。
練習の内容も、今まではダンスを覚えることだけに集中していたのが、韓国では振りを覚えてから質を高めていくことが「練習」だったんです。最初は大変でしたが、やっぱりやっただけの成果は出ますし、パフォーマンスの質をもっと高めていきたいという欲が出てきました。
あと、私は外見の変化も大きかったです。髪色を変えたり前髪をなくしてみたり、ダイエットしてみたり、周りの環境に刺激されて変われたなと思います。「絶対似合わない」と自分で決めつけていたものも、挑戦してみたら意外と「いいね」って言ってくれる人が多かったりして。「安定した自分」をベースに置いておくのも大事なことだとは思うけれど、変化していくのも楽しいなと思えるようになりました。
「変化」は生きていく上で1番楽しいこと
ー「失敗しても、やらないで後悔するよりは…」といったお話もありましたが、最初からそんな風にポジティブに考えられる性格だったのでしょうか?
いや、だんだんと変わって今のような考え方になりました。昔はチアのクラス分けオーディションで、1番入りたかったクラスに入れなかった時はどん底の気持ちで「もう、自分終わったな」なんて思っていました。
でも、AKB48に入って色んな経験を積む中で、だんだんと目の前のことだけじゃなくてもう少し先のことも見えるようになってきたんです。だからちょっと失敗してもすぐに落ち込まなくなったし、望んだ結果が出なかったとしても全力で頑張ったことは嘘じゃない、とポジティブに考えられるようになってきました。
ーそんな本田さんにとって「変化」とは、どんな存在ですか?
生きていく上で、1番楽しいことです。変化は怖いけれど、そのスリルも楽しもうと思えば楽しめるし、何より成功したらもっと楽しい。
前に、学生のファンの方が「親や先生に反対されていたけれど、頑張って自分が希望する学校を受験したら合格できた!勇気をくれてありがとう」とメッセージをくれて、すごく嬉しかったんです。自分の人生は自分のものだし、やっぱり、やらないで後悔するより、なんでも挑戦したいなと改めて思いました。
ー最後に、変わりたいと思っているけれどなかなか一歩が踏み出せないという人に向けて、メッセージをお願いします。
私も最初は自分の見た目やマインドを変えていくことには抵抗があったし、怖かったんです。でも、ちょっとの勇気で変われるし、決意できた時に成長できたなって感覚があってすごく楽しかった。たとえ失敗したとしても、元に戻すこともできるし、他にも道は無限に広がっていると思います。だからまずは、挑戦して、みなさんが今まで見つけられていなかったみなさん自身の姿を見つけられるといいなと思います。
私も現状に満足せずに、これからもたくさん変化したいと思っています。内面も外見も変わりたいところはいっぱいあるので、みんなと一緒に頑張っていきたいです。